暑い夏に、グラスの氷を食べると体がひんやりして気持ちいいですよね。
もちろん、それがひとつ、ふたつなら問題はありません。
でも、
体が冷えていても氷を食べるのを止められない…
氷をひたすらガリガリ噛んでいると気持ちが落ち着く…
そんな人は「氷食症」という病気かもしれません。
氷食症を放っておくと、体の機能が低下して、さまざまな弊害が出てきてしまいます。
今回は、氷を食べるのを止められない氷食症の原因と、その症状について詳しくご紹介します。
>>「氷食症を食べると太る原因は?」を今すぐに読みたい人はこちら
氷食症は病気なの?
氷食症で太るのは、れっきとした病気なので、注意が必要です。
異食症のなかには木炭や紙、土など普通ではとうてい口にしないものを食べ続ける症状もあり、一説では鉄分不足が大きな原因だといわれています。
氷食症は鉄分が不足しがちな若い女性や妊娠後期の女性に多く、「たかが氷をたくさん食べているだけだから大丈夫」と軽くみて放置していると、深刻な体調不良を引き起こすこともあります。
氷は好きだけど氷食症かどうか判断がつかない…
という人は、以下の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。
・氷を1日に10個以上食べてしまう
・めまいやふらつきを感じる
・顔色が悪い
・疲れやすい
この項目に当てはまる人は氷食症の可能性があります。
味のしない氷をひたすら美味しく感じ、本当に美味しいものを美味しく感じなくなってしまったら、それはれっきとした病気なのです。
そのまま氷を食べ続ける生活をしていると、うまく体温調節ができなくなり、太るだけでなく内蔵機能などさまざまな部分に負担がかかってしまいます。
そうなる前に、まずは原因を知って、氷食症を改善していきましょう。
氷食症になる原因とは
氷食症の原因は、まだはっきりと解明されていない部分もありますが、今の段階ではこの2つが大きな原因だといわれています。
鉄分不足
すでにご紹介した通り、氷食症の原因のひとつは鉄分不足だといわれています。
女性は毎月生理があるので、普段から貧血気味の人が多いようです。
体内の鉄分が不足すると、脳に酸素を運ぶ役割をする赤血球が作れなくなり、自律神経が狂ってしまいます。
そうすると、まるで更年期障害のホットフラッシュのように体が熱くなり、それを冷ますために体が氷を欲するようになるのです。
普段から、鉄分が豊富なレバーやほうれん草、小松菜などの食材を意識して食べるようにしたり、サプリメントで鉄分を補うようにすることをおすすめします。
貧血がひどい場合は、病院で貧血用の薬を処方してもらえるので、めまいやふらつきなどがある人は一度お医者さんに相談してみるといいでしょう。
(まずは消化器科か婦人科ですね)
#鉄欠乏性貧血の症状
「鉄欠乏性貧血」ですので、男性よりも月経がある女性に頻度が多い病気です。
疲れやすい、頭痛、食欲不振、息切れ、動悸、顔色が悪い、めまいや立ちくらみ、神経過敏、記憶力の低下、寝起き寝つきが悪いことなどの症状があります。
これらの症状の中には、鉄欠乏性貧血に特有の症状はありません。上の写真の「爪が平らになったり、反り返ったりする」
・・・専門的には「スプーン状爪」と言いますが、この所見がある人は滅多にいません。
私も四半世紀以上医師をしていて、たった1人しか経験がありません。
そして、注意が必要な事!!神経過敏が主訴の場合は、精神疾患と間違えられる可能性もあります。
訴え方次第では、本当の病気は鉄欠乏性貧血なのに、向精神薬が処方される場合もあります。
ストレス
氷食症の原因の2つ目はストレスだといわれています。
現代人とストレスは切っても切れない関係になり、些細なことでも積み重なって、神経を脅かすことになります。
強いストレスがかかりイライラしていると、体がカッと暑くなることもあります。
何となく氷を口に入れてスーッと冷たくなったり、ガリガリ噛んでいると気分が良くなるかもしれません。
気持ちが落ち込んで食欲がない時でも、氷なら食べやすいので、つい頬張ってしまうという時もあるかもしれませんね。
これを続けていくと、氷を食べて気持ちを落ち着かせるためにひとつ、もうひとつと止められなくなってしまうのです。
こうなると、すでに自律神経がうまく機能しなくなっています。
体や内蔵が冷やされ続けることで、脳も胃の機能も低下し、食べても食べても満腹中枢が正しく機能しないので満足感が得られません。
そうして「いつも以上に食べてしまい、気付いたら体重が増加してしまった」ということになるのです。
氷は簡単に作れて、いつでも手軽に冷凍庫から取り出せるので、つい手が伸びてしまいやすいです。
しかし、食べるのを止められない人はもしかしたら氷食症かもしれません。
理由もわからず太る人は氷食症かもしれません
ここ最近、それほど食べているつもりは無いのに、なぜか体重が増えているという人は氷食症を疑ってみてください。
氷食症になると大量に氷を食べてしまうので、当然胃がキンキンに冷やされて、機能も感覚も麻痺します。
冷たさで自律神経が低下し、胃の中に食べ物が入ってきても満腹中枢が正常に働かず、いつまでも満足できないのです。
普通ならいつも通りの量を食べれば満腹になるところを、「もっともっと」と食べてしまい、しかも体が麻痺している。
自分でもたくさん食べていることを自覚できないという怖い状態になってしましまいます。
それに、体が冷えてむくむことで手足がパンパンになり、太ったようにも見えてしまいますね。
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最近氷をやたらと食べていると感じたら、注意してください。
まとめ
グラスの氷をガリガリと食べると、口の中が冷えて気持ちいいですよね。
それがひとつ、ふたつなら問題はありません。
でも、1日に10個も20個も食べていたり、氷を食べていないと落ち着かない、イライラしてしまうという時は、氷食症かもしれません。
原因は鉄分不足やストレスなどが考えられるので、日常生活のなかでコツコツと改善していく必要があります。
もしそれでも氷が止められない時は、別の原因があるかもしれないので、「氷を食べるくらい」と甘くみて放置せずに、お医者さんに相談して下さい。
氷食症は体がSOSを出しているのかもしれません、大事になる前に、自分の体に目を向けてあげましょう。